概要
ステレオカメラを2つ搭載したRoboVision3は、最大測定距離150m、水平視野角110°と、これまでに無い距離と視野でセンシングができるステレオカメラです。
従来では難しかった交差点右折時の遠方からの対向車の検出や、交差点右左折時の歩行者や車両などの広範囲な検出にご利用いただけます。
イメージセンサは最新のソニー製 車載向け高感度CMOSイメージセンサ IMX390を採用。
HDRとLED信号のフリッカー抑制の同時処理が可能であり、ADAS・自動運転で重要な認識や判断機能の大幅な向上が期待できます。
出力は、視差画像とポイントクラウドに対応。ポイントクラウドを用いて、自己位置推定や動体検出、さらには機械学習やディープラーニングによる検出結果の認識などにもご活用いただけます。
車載カメラ向け高感度CMOSイメージセンサー IMX390について
本イメージセンサーは、LED標識や信号機などの撮影時に起こるLEDのちらつき(LEDフリッカー)を抑える機能と、120dBの広いダイナミックレンジでの撮影を実現するHDR機能を搭載しています。LEDフリッカー抑制機能とHDR機能の同時利用を可能にしたイメージセンサーの商品化は業界初で、これはソニー独自の画素構造と露光方法により実現しました。
また、高感度特性により、月明かりに相当する低照度0.1ルクスの環境下でも高画質なカラー映像が撮影可能です。
RoboVision3は近くの広い範囲と、前方の遠方の物体を検出するために、望遠レンズと広角のレンズを使った2つのステレオカメラを一体化し、最大測定距離は150m、水平視野角110°と、これまでにない検出範囲のステレオカメラです。RoboVision2sよりも広範囲にわたりセンシングが可能です。(上図実線がRoboVision3のセンシングエリアイメージ)
また、計測シーンのイメージと距離計測画像を下記に示します。自動運転などで想定されるシーンを2つのステレオカメラを使い分けて対応可能です。
明暗差の大きな環境に対処するため、HDR(120dB)かつ超多階調(24bit)出力を実現。1枚の画像から明るい画像と暗い画像の生成ができ、明るさの変化が大きい環境でも物体の認識が可能に。これによりトンネル内にいながらトンネルの外の対象物の認識よりが行えます。
下記に、計測した画像データの明るさを変えたイメージと、走行中にLED信号機を撮影した動画を掲載しています。
明暗差の大きいシーンにおいては明るさを変えた画像情報で画像処理を行うことで、トンネル内の暗い箇所と出口の明るい領域の認識を両立して行うことが可能です。また、LEDを使った信号や標識は従来フリッカー(点滅)する現象が発生していましたが、フリッカーを抑えた計測が可能です。
画像計測用のアプリケーションとしてビューワーや画像変換、距離計測ソフトやソフトウェア開発環境(SDK)を付属し、視差画像とポイントクラウドの出力に対応しています。
ステレオカメラについての説明は自動運転・ADASを知るの「ステレオカメラについて」にまとめていますので、下記をページを参照ください。
使用用途
・従来難しかった交差点右折時の遠方からの対向車の検出
・交差点右左折時の歩行者や車両などの広範囲な検出
・ポイントクラウドを用いた自己位置推定や動体検出
・LED信号機の検出
重量:本体(ケース無し): 530g ケーブル(5m):300g
本体サイズ:235㎜×90㎜×48㎜(外装なし、ケーブルを除く)
・製品仕様は技術改善等により予告なく変更する場合があります。
・各画像は開発中のものです。
*研究開発用途に限った製品です。