赤外線測定における確度、トレーサビリティを保証する平面黒体炉
フルーク・キャリブレーションの放射温度計校正器 4180/81をお使いいただければ、放射温度計やサーモグラフィなどの赤外線による温度測定の確度を簡単に改善することができます。4180/81の放射率は放射温度計で校正されています。また、ターゲットが大きく熱源のサイズよる誤差を最小限に抑えることができます。こうした特徴より、従来よりも一貫性があり正確で信頼性の高い校正が可能になりました。さらに、放射温度計やサーモグラフィの放射率設定によって生じる誤差を独自の方法で補償することで、校正作業が簡略化されています。
放射温度計やサーモグラフィの正確な校正に
• 放射温度計で校正されているため、正確で一貫した校正結果を保証
• 認定校正済み
• ターゲットの直径が152 ㎜と大きく、ほとんどの放射温度計に対応
• 8.6 kgと軽量で簡単に持ち運び可能。
• 見やすいディスプレイ
赤外線放射温度計およびサーモグラフィ用の高精度放射温度計校正器 4180シリーズは、動作が速く、正確で、使い方も簡単です。世界的に信頼できる温度校正ラボで認定校正されており、フルークの放射温度計に関する校正プロシージャーのサンプルが組み込まれています。放射温度計の高品質な校正を行うのに必要な全ての要素を備えた製品です。温度レンジ内であれば、どんな放射温度計やサーモグラフィーにもお使いいただけます。
4180 の温度レンジは -15 ℃ ~ 120 ℃、4181 は 35 ℃ ~ 500 ℃ です。適切な校正距離に置かれた放射温度計はターゲットのほぼ全体を「監視」するため、赤外線放射温度計の校正に関しては均一性も重要な要素です。
さらに、4180 シリーズは ±0.35 ℃ と極めて高確度であり、放射率補正を行わなくても校正の確度比 4:1 を満たしています。
放射率 -黒体と灰色体
通常放射温度計の校正と言えば、黒体が思い起こされます。黒体とは定義上、ある温度における電磁波を全て放射、吸収する仮想の物質ですが、実際には多くの校正器が"黒体"と呼ばれています。完全黒体の放射率は1.00のはずですが、これらの"黒体"(灰色体と呼ばれているものもあります。)の多くは放射率約0.95です。本当に黒体による校正を行うのであれば、開口部が狭い、長い空洞が必要です。しかしこのような空洞は開口部が狭すぎて一般的な放射温度計の校正を行うには適していません。空洞黒体で校正することの利点は放射率が正確に分かっているということです。通常の平面黒体での校正では、放射率の不確かさが大きすぎて意味のある校正結果が得られません。その点4180シリーズは放射温度計で校正されており、放射率による不確かさ、および熱源の表面での熱損失を補正することで、正確な校正を実現しました。